最適設計

一体化設計

応力集中の緩和

産業部品等で一般的に使われている製缶品は、部材を溶接で接合しているため、継ぎ目への応力集中や熱影響で金属疲労の影響を受けやすくなっています。それに対し、鋳鉄品は一体成形で継ぎ目が無いため、金属疲労の影響を軽減できます。

解析シミュレーション




部品点数の削減

鋳鉄品は、一体成形が可能なため、部品点数を削減することができます。
これにより、組立て工数を削減でき、コストダウンを図れます。

製品例:動力伝達装置用カバー

等応力設計


発生応力をコントロールすることで、無駄な肉を無くした軽量化設計が行えます。また、さまざまに作用する産業機械の荷重に対しても、しなやかな曲面と最適な肉厚で応力を分散する等応力設計が可能なため、力学的理想形状に近づけることができます。

軽量化による燃費向上

解析シミュレーション:昇降装置用部品

鋳鉄品と製缶品を比較したグラフです。
製缶品は応力の高い部分に合わせて鋼板の厚みを設定しなくてはならないため、製品は大きく重たくなってしまいます。一方鋳鉄品は、応力の低い部分の肉は薄くすることができるので、結果として製缶品に比べ21%も軽い製品にすることができます。

凝固解析技術による硬度コントロール


消耗部品の長寿命化

重要保安部品に位置づけられるエレベーター用シーブの製造において、テストピースによる硬度管理だけではなく、実体の健全性と硬度管理を行い信頼性を向上。凝固解析ソフトを活用し、冷却スピードをコントロールすることによって、耐摩耗性向上による長寿命化を実現しました。

製品例:エレベーター用シーブ

デザイン性


鋳鉄品は、自由な形状を成形でき、強度も確保できるため、デザイン的な自由度の高い構造物を製造することができます。
また、鋳鉄特有の鋳肌は、鋼材にはない風合いや表情があり、製品に独特の質感を与えられます。

製品例:熊本市白川橋左岸緑地トイレ

「くまもとアートポリスプロジェクト」のひとつとして、熊本駅東側に流れる白川の河川敷整備の一環として計画された公衆トイレです。樹木ユニット部分には鋳鉄が使われており、自由形状で成形された構造物のひとつです。